現代ではコロナ禍ということもあり、家で仕事をする人が大幅に増え
通勤での移動ですら身体を動かさなくなってしまいました。
実は身体を動かさないと、肩こり、腰痛以外にもより深刻な事態を招いてしまうのです。
思考が遅くなり判断力が鈍り、集中力と記憶力が損なわれていることがわかっています。
その他にも不安やうつになりやすく、認知機能も損なわれて、頭の回転が遅くなるのです。
このような症状を改善する運動というのが何度もお話してきた、「ウォーキング」です。
ウォーキングにうつ病を防ぐ効果があることも明らかになっていて
毎日20~30分ほど歩くことで、うつ病を予防できて気持ちが晴れやかになります。
「なぜ治るのか」を理解するためには、私たちの感情を制御している脳内物質について知る必要があります。
「セロトニン」「ノルアドレナリン」「ドーパミン」の3つです。
専門用語で、「神経伝達物質」と呼ばれる脳内物質で私たちの感情に影響をおよぼしています。
うつ病は、この3つの神経伝達物質が欠乏することと密接に関わっていると考えられ
抗うつ剤による薬物療法の多くは、これらを増やすものです。
この3つは、感情を左右するだけでなく、ほかにも多くの働きを有しています。
人格の形成において重要な役割を果たし、集中力や意欲、意思決定などの認知能力にとっても欠かせない物質なのです。
セロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンは薬や運動で、その量を増やすことができます。
運動の場合、効果はたいてい運動を終えたときに感じられ
その状態は1時間から数時間続きます。定期的に運動をすれば、分泌される量も徐々に増えていきます。
そして、効果も数時間にとどまらず、丸1日続くようになるのです。
デスクワークが多い方は是非ウォーキングからでもいいので、始めてみて下さい。